応急手当(けが・病気)
更新日:2020年11月14日
いざという時のために、応急手当を知っておくことはとても大切なことです。
ここでは、けが、きず、やけどなどに対する応急手当のほか、患者の体位管理方法をご紹介いたします。
けが・病気の応急手当
けが
直接圧迫止血法
- 出血部位を確認する。
- 出血部位を圧迫する。
きれいなガーゼやハンカチ、タオルなどを重ねて傷口にあて、手で圧迫する。
大きな血管からの出血の場合で片手で圧迫しても止まらない場合は、両手で体重を乗せながら圧迫止血する。
ポイント
- 感染防止のため血液に直接触れないように、できるだけビニール手袋やビニール袋を使用する。
- 出血をとめるために手足を細い紐や針金で縛ることは、神経や筋肉を損傷する恐れがあるので実施しない。
きず
きず口の手当
きず口が土や砂で汚れているときは、速やかに水道水などきれいな水で十分に洗い流す。
包帯法
- きずを十分に覆うことのできる大きさのものを用いる。
- 出血があるときは、十分に厚くしたガーゼ等を用いる。
ポイント
- 包帯を強く巻くと血行障害を起こし、ゆるすぎると包帯がずれたりするので注意する。
- 包帯の結び目は、きず口の上を避ける。
三角巾
- 体のどの部分にも使用できる。
- きず口にはガーゼ等を当ててから三角巾を用いる。
- きずの大きさにとらわれずに使用する。
骨折
部位を確認する
- 痛がっているところを聞き、変形や出血などがないか確認する。
- 痛がっているところは動かさない。
- 骨折の症状
1.激しい痛みや腫れがあり、動かすことができない。
2.変形が認められる。
3.骨が飛び出している。
固定する
- 変形している場合は、無理に元の形に戻さない。
- そえ木を当てる。
- 三角巾などでそえ木に固定する。
やけど
水で冷やす
- できるだけ早く、水道水などの清潔な流水で十分に冷やす。
- 衣類を着ている場合は、衣類ごと冷やす。
やけど(熱傷)の程度と留意点
- 一番浅いやけどの場合
日焼けと同じで皮膚が赤くなりヒリヒリと痛むが、水ぶくれ(水疱)できない。
よく冷やしておく。 - 中ぐらいの深さのやけどの場合
水ぶくれ(水疱)ができるのが特徴。
水ぶくれ(水疱)は、傷口を保護する役割があるので、破かない。
ガーゼやタオルで覆って水ぶくれ(水疱)が破れないように気をつけ、できるだけ早く医療機関に受診する。
水ぶくれ(水疱)が破れても薬などを塗らない。 - もっとも深いやけどの場合
水ぶくれ(水疱)にならずに、皮膚が真っ白になったり、黒く焦げたりしている。
かえって痛みをあまり感じなくなる。
痛みがないからといって安心せずに医療機関を受診する。
けいれん
- 傷病者に対しては、発作中のけがの予防を心がける。
- 傷病者の周りにイスやテーブルなどがある場合は移動する。
- 舌をかむことを予防する目的で、口の中へ手や物を入れてはいけない。
- けいれん発作後に反応がなければ、気道を確保する。
- 意識のはっきりしない状態が続く場合や、はじめてのけいれんを起こした場合には、回復体位にして119番へ通報する。
熱中症
熱中症の症状
- 手足の筋肉に痛みを訴えたり、筋肉が勝手に硬直したりすることが最初の症状になることがある。
- 次第に具合が悪くなって体がだるいと訴えたり、気分が悪くなり吐き気がしたり、頭痛やめまいが生じることがある。
- 典型的な症状として、立ちくらみや頭がボーッとして注意力が散漫になる。
- 汗をかかなくなり皮膚が赤く乾いてくると、自分で体温の調節ができなくなり体温が上がってくるので、命にかかわる危険がある。
- 呼びかけても反応が鈍いようであれば、ただちに119番へ通報する。
- 熱中症は必ずしも炎天下で無理に運動したときだけでなく、特に乳児や高齢者はクーラーのない暑い室内や車の中に長時間いるだけども熱中症になる。
熱中症の応急手当の方法
- 涼しい環境に避難させる。
風通しのよい日陰やクーラーの効いた室内など - 衣服を脱がせ、体を冷やす。
溺水(水の事故)
溺れている人の救助
- ただちに119番に通報し救助を求める。
- つかまって浮くことができるものであれば、溺れている人に向けて投げ入れる。さらにロープがあれば投げ渡し、岸に引き寄せる。
- 溺れている人の救助については、消防職員やライフセーバーなどの専門家に任せる。
- 溺れている人が水没したら、水没箇所がわかるようにし、目標を決めておき、到着した専門家に任せる。
- 溺れている人が水没したら、水没箇所がわかるようにし、目標を決めておき、到着した専門家に伝える。
- うかつに救助に行かない。
心肺蘇生法の実施
- 反応(意識)がなければ気道を確保する。
- 正常な呼吸がなければ心肺蘇生法を実施する。
- 救助者が1人の場合は、心肺蘇生を5サイクル行ってから119番通報する。
- 水を吐かせるために傷病者の上腹部を圧迫したり、水を吐かせることに時間を費やさない。
体位管理
仰臥位「ぎょうがい」
背中を下にした水平な体位
全身の筋肉などに無理な緊張を与えない自然な姿勢
心肺蘇生法を行うのに適している
膝屈曲位「しつくっきょくい」
仰臥位で膝を立てた体位
腹部の緊張と痛みを和らげる姿勢
腹部に外傷を受けた場合や腹痛を訴えた場合に適している
伏臥位「ふくがい」
腹ばいで、顔を横に向けた体位
食べた物を吐いているときや、背中にけがをしているときに適している。
回復体位(側臥位「そくがい」)
傷病者を横向きに寝かせ、下あごを前に出して気道を確保し、上側の手の甲に傷病者の顔を乗せる。さらに上側の膝を約90度曲げ後ろに倒れないようにする。
窒息防止に有効で、反応(意識)のない傷病者に適している。
半座位「はんざい」
上体を軽く起こした体位
胸や呼吸の苦しい傷病者に適している。
頭にけがをしている場合や脳血管障害の場合に適している。
座位「ざい」
座った状態でいる体位
胸や呼吸の苦しさを訴えている傷病者に適している。
ショック体位(足側高位)
仰臥位で足側を高くした体位
貧血や出血性ショックの傷病者に適している。
頭にけがをしている場合には適していません(仰臥位にする)
ショックの症状
- 目はうつろ
- 表情はぼんやりしている(無欲状態)
- 唇は白っぽいか紫色(チアノーゼ)
- 呼吸は早く浅く
- 冷汗
- 体は、こきざみに震える
- 皮膚は青白く、冷たくなる
ショックに対する応急手当
- 傷病者を水平に寝かせる
- 両足を15から30センチぐらい高くあげる
- ネクタイやベルトをゆるめる
- 毛布や衣類をかけて、保温する
- 声をかけて元気づける
関連リンク
- 太田市消防本部 応急手当(けが・病気)(外部サイトにリンクします)
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