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エッセイ

「心豊かに­」 町長の­日記から

3月31日 大泉町発足55周年記念式典

桜の開花が間近な花曇りのもと、中学生の奏でるブラスバンドの心地よい響きに導かれ、多くの来賓と約400名のご臨席を仰ぎ、節目の式典が盛大に挙行された。

長年に亘(わた)り町の発展にご尽力された42名の方々を自治功労者として表彰させて頂いた。本当にご苦労さまでした。
足利工業大学副学長・蟹江好弘(かにえよしひろ)教授による記念講演では、歴史とは各時代の人々の営みの積み重ねによるものであること、ひと・もの・ことにより社会が動くこと、人口減少時代と昨年の東日本大震災の経験による生き方の見直し、即(すなわ)ち、スローライフを楽しめ、安全で健康で長生きできる町づくりが望まれる旨のお話しがあった。

限りある命の個人は、社会という組織の1個の細胞である。調和のとれた明るい社会のしくみ作りをするには、更に勇気と智恵(ちえ)と汗を結集する必要がある。

人の世に 咲き乱れ尚 互慈優語(ひとのよに さきみだれなお ごじゅうご)

3月11日 東日本大震災一周年追悼行事

「3.11。私はあの日を忘れない~災害想定訓練」「3.11キャンドルナイト・心の灯(ともしび) in おおいずみ」の二つの行事が、多くのボランティア団体の人たちが心を込め、想いを反映し、おごそかに催された。

大自然の猛威に呆然(ぼうぜん)とし、為す術(なすすべ)もなく立ちすくむ、悪夢のような日からあっと言う間の一年。約2万人の犠牲者のご冥福を心から祈り、35万人に及ぶ避難生活を余儀なくされた方々の悲しみと無念さを共有しなければならない。
政府はここに来てようやく復興への取り組みを本格化した。

震災で多くのことを学び、教訓を頂いた。備えをすることの大切さや、日常の交流や助け合いを、積極的にすることも。
復興に何年かかるか分からないが、この想いは決して風化させてはいけない。

鎮魂と 復興誓い 灯をともす(ちんこんと ふっこうちかい ひをともす)

2月3日 北部商盛会節分祭

日本列島がすっぽり寒気に覆われ、雪国では記録的な豪雪に見舞われ、犠牲者が出たり、生活に支障を来している。
被災地の人々はつらい季節となっていることを思うと心が痛む。明日は立春だ。春が待遠しい。

節分祭は昔からの厄払い神事で、家では鰯(いわし)の頭を柊(ひいらぎ)の枝に刺して戸口に立て、炒った大豆を「福は内、鬼は外」と大声を上げて撒き、それを食べたりするのが習いだ。一昔前までその声が隣近所のあちこちから聞こえたのが懐かしい。

北部公民館の節分祭に毎年招かれている。それにしてもこの地域は活発だ。あらゆる行事を主体的に自主運営で催している。誠に感服の至りである。二階の窓から大豆ならぬカラーボールを、待ち受けるおおぜいの子どもらにプレゼントした。両手を広げ、喜んで受け取る姿に元気付けられる。日本の古き良き伝統行事を維持し、継承するのは大人の責務だと思う。

幸福を 両手で掴む 節分祭(こうふくを りょうてでつかむ せつぶんさい)

1月8日 成人式

寒中の冷気が清々(すがすが)しく、穏やかな日和に恵まれて、各界代表者ら多数の来賓を迎え、平成24年の成人式が、華麗にして和やかに催された。
昨年の大震災の経験により、人々が連帯と感動を共有する希求の高まりと思われ、前年より34人増の332人の参加で、参加率にして67.2%である。
この日催された県内31自治体の成人式の参加者は21,261人で、前年より262人増である。

人生は祭典なり、私の主義である。
節目の行事をしっかり行うことはけじめであり、来し方、行く末をその都度確認しながら、場合によっては軌道修正をする。
人間社会の中で、支え合いながら生きることの大切さと感謝の念を忘れてはならない。

将来の日本を担う君らに幸多かれと祈る。

成人を 奮い立たせる 大太鼓 (せいじんを ふるいたたせる おおだいこ)

12月7日 南中学校新校舎披露

当日は穏やかな小春日和に恵まれ、北側の正面入り口に、昂(たかぶ)る気持ちを静めながら歩み寄った。
クリーム色の三階建て新校舎の中心に、金色の校章が輝いている。
その下の一階部分はピロティという通り抜け構造だ。子供の頃通った小泉小学校(現北小学校)を懐かしく思い出した。
そのトンネル部分から校庭が輝いて見え、生徒らの元気な声が聞える。
内装は県内産の木材が主として使われ、見た目と触感、残響など人に優しい仕上りである。

すばらしい設計と建設して頂いた事業者の方を始め、町議会議員さん、地元区長さん、学校関係者の方々が一堂に会し、披露式典を執り行った。
今後、数千人の生徒が、この近代的な学び舎(や)から巣立ち、将来の日本を背負ってくれることを思うと感慨無量である。

校章や 師走の光 解き放ち(こうしょうや しわすのひかり ときはなち)

11月24日 中平四郎(なかへいしろう)顕彰碑建立披露

北小学校の桜の落葉が路上に舞う小春日和に、関係者約30名が、中平四郎座像(1953年建)前に集合した。
中平四郎(1891~1949年)は、郷土の誇れる木彫家であり、生まれつきの聴覚障害により会話が不自由の身でありながら、木彫に一身を投じ数々の名作を残された。
日本美術院展に数多くの入選を果し、院友に推挙された。更に文化勲章受章者である平櫛田中(ひらくしでんちゅう)は「牛を彫らせたら右に出る者はいない」と賞賛した。

昨年12月から本年4月、県立館林美術館による特別企画展で、その作品の大部分が展示され大盛況であった。展覧会の成功の要因は、氏の生存中に町の有識者や、氏を愛し、芸術を理解し支援した人々が大切に保管していてくれたたまものによる。

この度、文化協会(岡部和彦会長)皆さんのお骨折りにより顕彰碑が新たに建立され、ご遺族による除幕と披露の儀式が盛大に催された。町を代表する芸術家の偉大な功績を心に留め、作品とその名を後世に引き継ぐことは我々の責務である。
文化芸術は成熟した社会に於いて、生きる知恵であり、精神的生活の基盤である。
心から感謝申し上げたい。

紅葉晴 刻苦勉励 石碑建て(もみじばれ こっくべんれい せきひたて)

11月6日 町内クリーン大作戦と第1回環境フェア

東日本大震災による福島原発からの放射性物質の環境汚染は、東北地方はもとより全国に計り知れない被害をもたらした。
放射性物質は、生態系に決してなじまない、毒物とも言える異質な物質である。

地球規模での森林破壊や、産業構造による二酸化炭素増加がもたらす地球温暖化。それに伴う異常気象はタイの大洪水をみても明らかである。

現代に生きる我々は、これらの問題に真剣に向き合い、このすばらしい地球環境をこれ以上汚したり、傷つけたりすることのないようにし、次世代に引き継ぐ責務を負っている。
この行事を再認識する機会とし、かけがえのない自然と共生し、より良い生活環境を築いていきたい。

ゴミ拾い 集いて温し 冬隣り(ごみひろい つどいてぬくし ふゆどなり)

10月9日 第55回町民体育祭

節目となる今年の体育祭は、予(あらかじ)め、悪天候は順延なしの中止と決められていた。それ故、天候が大変気がかりであった。

3.11東日本大震災の後、台風12号、15号がまともに日本列島を直撃し、大きな爪痕を残したばかりだ。
自然の猛威には抗し難い。

幸い、3日前から大陸から秋の高気圧に被われ、会場準備など順調に進められ、絶好の日和の下、南中の校庭が大輪の花となり、大盛況であった。

今日の地元紙の1面に、協働のまちづくりを推進する為の新たな事業として「元気な地域支援事業」を公募する記事が掲載された。まことにタイムリーである。

体育祭で発揮された町民の元気な力、団結力、老若男女の親睦の中で、今後は町民が主体となり、地域から始まる協働のまちづくりを、行政と共に一歩一歩進めて頂ければと思う。

朝寒に いざ出陣の 烽火上げ(あささむに いざしゅつじんの はなびあげ)

9月10日 大泉カルナバル2011

5回目となる今年のカルナバルは、次の2つの要素を持つ特別なものだった。
群馬県が7月から9月まで全国にその魅力を発信し、沢山のお客様を呼び寄せる、群馬ディスティネーションキャンペーン事業の一つに組込まれたこと。
3.11東日本大震災の復旧復興支援と、被災者を元気づけ応援することを、目的の一つにしたこと。

おおらか青年会議所のメンバーにお骨折りいただき、不自由な生活を余儀なくされている被災地の福島県大熊町と桑折町(こおりまち)の子どもたち約70人を迎え入れた。

サンバ・カーニバルにふさわしい好天に恵まれ、きらびやかな衣装、ラテンリズムの音楽・躍動感あふれる踊り、国際色豊かなグルメも堪能(たんのう)でき、会場の三洋電機野球場は、皆夢心地の別天地となった。
日没まで非常に大盛況、大成功であった。
これまで大変苦労され、設営して頂いた関係各位には心から敬意と感謝を申し上げたい。

福島の子どもたちが、喜んで踊りの輪に入り、心から明るく楽しんでいる姿に感動し、逆に元気を頂いた。

天高く サンバで絆 紡ぐまち(てんたかく さんばできずな つむぐまち)

8月28日 総合防災訓練

利根川河川敷は、眩(まぶ)しい陽射しの中、風が爽やかに吹き抜けていた。
隔年行事の大泉町総合防災訓練が、多くの来賓を迎え、40団体、約1,000人の参加のもと滞りなく行われた。関係各位には心から感謝したい。

今回は、3.11東日本大震災後初の訓練であり、被災地の切実な思いが浸透し、これは他人事でなくいつ我々自身も遭遇するかも知れない、その現実味と真剣さが全員の行動の中に感じられた。このことは決して風化させてはならない。

犠牲になられた2万有余の方々のご冥福を衷心より祈り、生かされている者は、その遺志を重くしっかりと受け止め、世の中のために役立つことに精を出さねばならないと思う。

水防訓練で積まれた土嚢(どのう)最上部に、草色の大きなバッタが止まっていた。まるで、監督官のようだ。

秋晴に 訓練称す 飛蝗かな(あきばれに くんれんしょうす ばったかな)

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総務部 秘書課
電話:0276-63-3111(代表)